自民党の総裁選挙が4日投開票され、新総裁に高市早苗氏が選ばれた。結党以来初めての女性総裁が誕生した。
青森県選出の自民党国会議員が、4日青森テレビなどの取材に応じ、決戦投票での投票先などを明らかにしました。
<津島淳衆議院議員>
1回目小林氏 決戦投票 高市氏
【投票理由などのほぼ全文です】
-投票行動と決選投票を誰に入れたか
1回目は小林候補。決選投票では高市候補に投票しました。小林候補は、私が推薦人。もとより、日本のリーダーとしてふさわしいからこそ、投票人になったので当然投票した。高市さんになぜ投票したのか。大事なことは、自民党として維持すべき軸として保守。小林さんも仰っていたが、穏健な保守。世代交代が刷新の要素としてあると言われているが、もう1つは、初の女性リーダーも党のイメージアップでは、プラスに判断しました。今回、フルスペックの総裁選で、党員の意思が示された。本県では1位の得票は小泉さんだが、2位の高市さんと差は、それほどなかった。全国では、高市さんの得票は非常に大きかった。それを考慮した上で、最後5分間の演説を聞いて票を投じた。
-小林選対で統一した投票行動でしたか?
いっさいありません。小林陣営に集まったのは、自分の意思で動いている人。それぞれ小林さんがいい、人間にほれ込んで、能力も買って、だからこそ応援しようと集まった。だから、決選投票はみんなで示し合わせてということはない。それぞれの意思で判断した。

-厳しい船出になるが、新総裁に期待する点は?
厳しい船出という認識を持っている。まず、県民の皆様には、自民党総裁選を実施することにご理解いただいたことに感謝を申し上げたい。課題山積、物価高で苦しい思いをする人がいる中で、時間的猶予をいただいてやらしていただいたことは、頭の片隅に置きながら、県民にも関心を持っていただける総裁選にしなければと取り組んできました。今後、新総裁のもと党を建てなおすところで考えていかなければならない。1つは、党内融和。1つのチームとして自民党がまとまって、国民のためにひたすら働いていく姿勢が求められている。総裁選で決着がついた余韻にひたっている場合ではない。厳しい船出になる。船出をする乗組員の一員として、覚悟をもって、自分自身も今後の自民党の建て直し、県民のために課題解決に汗をかいていく決意。
-連立の枠組みは、どうあるべきと考えてますか?
連立を組む上で、大事なことは政策が一致できるかどうか。単純に足し算ではなく、政策で一致できるところと組んでいく。一致できる政策が、この国のためになる部分で一致できるのが重要。連立を拡大することによって、意思決定のスピードが早まることは期待できる。そういう部分を考慮に入れて、今後協議が進むと思うし、そうあってほしい。
-女性初の総理になるかもしれず、世界からも注目されているが?
大きな転換点。歴史上女性の総理は、いなかった。世界からの期待感を、日本が女性の政治参加でエポック・メイキングな結論を出した。これから仕事をどうやっていくか、手腕を問われる。女性の総理だからことをあまり意識せず、自分自身は与えられた役割を果たしていきたい。とにかくみんなで必死に働かなければならない。そういう部分も見られる。よりいっそう強い決意と覚悟をもってとりくまなければならない。
-青森県への影響は?
地方にとって大事な地方創生、東京一極集中の是正・人口減少対策。これらに答えが、いま求められている。地方で働くこと、子育てすることがよりしやすく、そのほうがいいと評価を得られるようにすることが大事。そのための地域の地場産業・農林水産業の評価。地域の産業をミクロ的に見た場合と、マクロ全体でどうするか。その時に主食であるコメがどうあるべきか。価格がどうするべきか。喫緊の課題だが、生産者が売る価格と消費者の価格。再生産可能なところをどこに調整していくか課題があります。エネルギーも国全体の安全保障の中で、青森県はどう位置づけるのか。引き続き国が進める政策はしっかり進めていただきたいと思います。こうしたことが本県にプラスになるよう、県選出国会議員としていろんな取り組みを進めていかなければならないと思っています。
-新総裁は穏健な保守でしょうか?
私はそうだと判断して、投票しました。いろいろ言われるところはあると思います。本質の部分をどう見極めるのか。メディアやネットで語られる部分、偶像的につくられている部分がある。だから、一般論として申し上げるならば、ネットでのいろんなイメージがつくられる。その本質はなんなのかを見極める。穏健な保守を訴えて響かなければ、今回のように党員投票で集まらないと思っている。
-靖国神社を参拝をしたときに、穏健な保守となるのか?
その時にどのようなアナウンスをして、対外的にどういう発信をするのかもあると思います。一方で、参拝する行為は、不戦の誓いをたてていると思う。国同士、国のリーダー同士の信頼関係で真意が伝えられるならば、彼女の本質をリーダーにも知ってもらわないといけない。信頼関係づくりがまさに大事。その部分も含めて、新総裁として、総理になった暁には、彼女の信念が参拝をするところだとして、どのような形でするのかは、政権として考えていくこと。
-県内は小泉さんがトップなのはどうご覧になってますか?
地方を重視している受け止めが、県民の中では大きかったのでは。その1つが石破路線の継承を小泉さんはおっしゃいました。石破路線の柱の1つは地方創生。青森県内の党員に響いたと現時点では評価しています。
-国民のために変わるということをより具体的に?
国民への奉仕者でなければならない。そのために己を捨ててどれだけ汗をかけるか、汗をかいていけるか。高市さんが、新しい執行部がではなくて、みんなそれぞれ当事者意識を持って取り組まなければならないことが突き付けられていると思っています。もう1回、それぞれが政治家になって原点を思い出して、それぞれ活動しなければいけないと思います。
-演説・政策で高市さんのどの部分を評価されましたか?
明るくなれる、力強い国を作れるというメッセージを発したところ。その受け止めは皆さんそれぞれあると思いますが、リーダーとなるからにはこの人がリーダーになれば未来が開けるかもしれないという希望を抱いていただけるかどうかは非常に重要。きょうの総裁選決選投票前の5分間スピーチは、広く中継をされて国民に向けたものとしてもいい。その中でのメッセージにもとづき、それぞれの政策思いのたけ述べられてました。個別の政策かなり網羅的に申されたを私は評価をいたしました。
-結果の受け止めを改めて一言で?
事前の予想では、高市さんはなかなか不利だと言われておりました。党員票の出方からもしかするとという感じはあったが、決選投票での結果は率直に驚きをしました。ただ、どういう結果になってもこれからが大変だっていう思いはずっと持ってました。驚いた以上に、これからしっかりやらなければという受け止め。高市新総裁が、スピーチでもみんなでやるんだと言うことを訴えられておりました。それを厳粛に受け止めて、新総裁のもと一致結束していかなければいけない。
-小林さんは、県内の党員票でも一番得票数が少なかったが、どうご覧になっています?
小林候補の力は、小林さんを知っている方は高い評価するが、まだ知名度が課題であったと分析をしてます。一方で、全体として4番手。党員票・議員票は、前回よりは増えました。全体の議員数が減る中で議員票が増えていることは、前向きに評価していいと思っています。先ほど、結果報告会をやりましたけども、もう次に向かってという思いを共有したところです。