東北電力は、「東通原発1号機」の安全対策工事が完了する時期について、2025年9月末までとしていた公表時期を「2027年3月頃まで」に先送りすることを明らかにしました。

東北電力 金澤定男 副社長
「工程の示す時期を遅らせるということは、大変我々は重大に遺憾に思っています。2027年の3月には、具体的な工程を示せるように全力をあげて、確実に行っていきたいと考えています」

東北電力の金澤定男 副社長は18日午後、東通村の畑中稔朗 村長を訪ね、安全対策工事が完了する時期の公表を延期することを報告しました。

「東通原発1号機」は津波への対策を強めるため、原子炉建屋周辺の北と南側の高さを4mかさ上げし、海抜17mとする方針がまとまっていす。

この方針に伴い、現行では12.1mとしている基準津波の高さの再評価や津波対策の再検討など、審査準備を進める上での前提が変わりました。

東北電力は、さらに時間が必要となったとして工事完了時期の公表延期を決めました。

東通村 畑中稔朗 村長
「安全対策が重視されているということに関しては評価しますが、だからと言って先送りしていいというのは、違う話だと思います」

東通原発1号機の再稼働時期は未定としていますが、東北電力は審査対応にあたる職員などの体制の強化などを行って、2027年3月ごろまでの工事完了時期の公表を目指します。