熱戦の火ぶたが切られた「センバツ甲子園」。青森山田の勝利の鍵を握る3人の投手による継投策。そのスターターを務めるのは、2024年の夏に悔しい思いをした乕谷朔ノ助(とらたに・さくのすけ)投手です。

18日に開会式を終えた選手たちは午後から、兵庫県内の練習グラウンドで最終調整を行いました。

バッティング練習では、現役時代ピッチャーだった兜森監督自らがボールを投げ、選手たちの調子をマウンドで確認しました。

一方、投手陣はブルペンで軽めの投球で調整しましたが、その中で、ひと際力強いボールを投げていたのが、乕谷朔ノ助投手です。

青森山田 乕谷朔ノ助 投手
Q.状態は?

「最高です!無失点で3回いけるようにがんばります!」

さらに練習終盤には、初戦の相手・沖縄尚学の打者を想定し、打席に立たせたチームメートにフォームをまねしてもらいながらキャッチャーに投げ込み、試合のイメージを膨らませます。

投手3本柱のうち、下山投手と菊池統磨投手は、2024年の夏の甲子園で無失点投球を披露した一方、ベンチ入りしたものの乕谷投手は登板機会がありませんでした。

新井宇輝 アナウンサー
「この冬は筋力トレーニングを重ねに重ね、体重が5キロそして、球速も5キロアップ!まさにパワーアップした状態で甲子園のマウンドに立ちます」

最速142キロと2024年よりも球威が増し、東北大会では全試合先発を任され、選抜出場に貢献しました。

3月8日の関西入り後も、練習試合4試合で14イニング無失点と進化を遂げ、キャプテンの菊池伊眞選手も期待をかけます。

青森山田 菊池伊眞 主将
「朔ノ助の持ち味は、チームに勢いをもたらすようなピッチングだと思うので、守備から流れをつくってくれるようなピッチングをしてくれると思っています」

全国制覇の道は、誰よりも甲子園のマウンドを夢見た乕谷投手の全力投球で幕開けします。