プロ野球西武の成田晴風投手(19=弘前工、大鰐町出身)が“二十歳の誓い”を立てた。28日、同郷の先輩・外崎修汰内野手(33=弘前実、弘前市出身)が開催した弘前市での野球教室後に取材に応じ、プロ3年目の来季に向けて「来年こそ一軍に上がってしっかり活躍できるようにがんばっていきたい」を決意をにじませた。

弘前工業では甲子園未出場も最速150キロの直球など高い素質を評価され、23年にドラフト4位で西武入り。ただルーキーイヤーに「右第5頚椎神経根症」が判明して大手術を経験。けがからの復帰の過程であり、今季までプロ2年間で1軍・2軍の公式戦出場は果たせなかった。それでも成田投手は「けがをせずにオフシーズンに入れた。そのまま来年春にいい状態で持っていけるようにこの冬を大事にしていきたい」と前向きに語った。

その理由は今秋に成長を実感できたからだ。
「フェニックスで抑えという形で登板。そこで自分が投げる責任。阪神・ソフトバンク戦で1・5軍と戦えていい経験できた」。みやざきフェニックス・リーグ阪神戦(10月8日)では最終回に3番手で登板して最速156キロをマークした。

この日は先輩の外崎選手とともに弘前市の野球教室で講師を務めた。「子どもたちの声を間近に聞くことがあんまりない。心のリフレッシュ。元気な姿を見て自分もがんばりたいと思う」。21日に帰省してからは故郷の大鰐町で過ごしている。大好きな地元の温泉につかり、その温泉水を使って育つ地元の特産「大鰐温泉もやし」を食して英気を養っている。

成田投手の名前「晴風」は、父正人さんが「息子がいればそこが明るくなるような晴れの日みたいな明るい風を吹かせてくれたらと思い『晴れる風』」としてつけられた。

来年2月27日に二十歳を迎える成長著しい右腕は、1軍のマウンドで旋風を巻き起こして、2022年以来4季ぶりのAクラス入りを狙うチームの戦力となる決意だ。