高齢者の安全安心な暮らしを支援「移動販売コーディネーター」

弘前市出身の亀尾喬(かめお・たかし)さん(26)は、2023年1月から、東通村で地域おこし協力隊員として活動しています。亀尾さんの仕事は、『移動販売コーディネーター』。一人暮らしの高齢者世帯や、運転免許証の返納などにより買い物が困難な方々のための対策に取り組んでいます。その1つが移動販売車『わんつCAR』。村内を巡回し、高齢者の見守りや買い物支援をしています。

※東通村地域おこし協力隊 亀尾喬さん
「日常的に食べる野菜や調味料、日用雑貨など、地域の方々の生活に必要なものをぎゅうぎゅうに詰めて持っていく」

定点販売のほか、声をかけてくれるお客さんがいるときには、車を停めて対応しています。

弘前市出身の亀尾さんが東通村に来ることで大変だったこともあります。
※東通村地域おこし協力隊 亀尾喬さん
「大変だったことといえば、言葉の違い。同じ県内でも方言は違うので最初は聞き取れなかったですけど、徐々に会話していく中で、聞き取れる部分もありますし、ニュアンスで聞き取れるようになってきました」

いつも『わんつCAR』で買い物しているという常連客は、「助かる」と話します。お客さんは女性が多く、亀尾さんは親しみを込め「お母さん」と呼んでいました。
※東通村地域おこし協力隊 亀尾喬さん
「移動は大変ですけど、お母さんたちが待っていてて、話をして笑顔になるのを見るとうれしくなるので、続けていきたいと思っています。『見守り』という役割も大事な要因だと思うので、出てこないときは声をかけに行ったり、買い物がなくてもあいさつをしたり、そうやって『見守り』をして、健康状態を確かめながら運行しています」

村にやってきて2年が経過した亀尾さん。一緒に『わんつCAR』を運行している集落支援員にも頼りにされています。
※集落支援員 蠣﨑直彦さん
「亀尾さんは、常に先のことを考えながら行動してくれる頼もしい人ですね」
※集落支援員 蠣﨑美佳さん
「すごく周りをよく見てくれてるので、私たちがやる前に率先して動いてやってくれてすごく助かります」

東通村地域おこし協力隊の亀尾さんは、買い物支援を通しての見守り活動で、過疎地域に住む高齢者の安心安全な暮らしを支援しています。

※東通村地域おこし協力隊 亀尾喬さん
「いま使っていただいてるお客さんにより良いサービスをしていくことも大事ですし、今後、運転できなくなったり、重いものを持てなくなったりした方が利用しやすいように『わんつCAR』の認知度を広めていくことも課題だと思っています」