東京商工リサーチ八戸支店(2月18日発表)
東京商工リサーチ八戸支店も18日、青森県七戸町の「(株)お菓子のみやきん」が2月18日で事業を停止し、事後処理を弁護士へ一任したと発表しました。
負債総額は現在調査中としています。
以下、東京商工リサーチ八戸支店の発表内容の詳細です。
「(株)お菓子のみやきん」は、1861(文久元)年の創業とされ、1889(明治22)年に菓子店「柏榮堂」として七戸町に店舗を構え、1978年8月に(有)御菓子の宮金として法人化し、現在の体制を築いた。代表的な商品である「駒饅頭」は1908年に当時皇太子であった大正天皇に献上した経緯を有していたほか、「㊤駒饅頭」、「リトルヤム」、「戸(のへ)」などを始めとする、各種の和菓子、洋菓子の製造販売を行い、一時は上十三地区を中心に8店舗を有し、2012年5月期には5億円を超える売上高を上げた。
また、2018年には多額の投資を行った新本社工場を開設したが、2020年以降はコロナ禍による販売伸び悩みや同業者との競合激化、原材料価格高騰などもあり、2024年5月期の売上高は2億円に留まり、多額の赤字を計上していた。
2024年末時点で店舗数は4店舗に滅少し、2025年に入っても1月に八戸店、同年2月にはイオン七戸十和田駅前店、イオンスーパーセンター十和田店を閉店、直近では十和田総本店のみでの営業となるなど、既往の投資負担も加わって厳しい経営を強いられていた。