リハビリ・雑用… “チームの元気印”になるまで
母親の心配をよそに、藤田選手はヘッドスライディングで奪った初安打についてひょうひょうと語る。
青森山田 藤田一颯選手
「スライディングよりヘッスラの方がガッツあるし、みんなも盛り上がる」
“チームの元気印”。この明るさを口にするようになるまでには、つらいリハビリの期間もあった。

2年の春まで雑用や裏方に回っていた時期のことを、千恵さんはきのうのことのように思い浮かべた。
藤田選手の母・千恵さん
「こんなことをやるために青森山田に来たわけではないという思いも本人にはあったと思います。『野球を辞めたい』『諦めたい』と言ってくることもありました」
それでも、千恵さんは寮生活を送る藤田選手の嘆きに同情することなく、背中を押し続けた。