大型連休前半の最終日。帰省や観光でにぎわう青森県十和田市の中心部に、29日午前、ニホンカモシカが出没しました。警察などを交え“大捕り物”となりましたが保護できず、姿を消したということです。

カメラをじっと見つめたあと、動じる様子もなく、ゆっくりと後ろを向くニホンカモシカ。29日午前9時半過ぎに、十和田市の中心街で撮影されました。

竹島紀博記者
「このホテルがあるのが十和田市の中心街、国道102号沿いです。そのすぐ近く、あのブロック塀のあたりでニホンカモシカを見たということです」

カモシカが出没したのは、十和田市東三番町の現在は営業していない旅館の敷地です。

市によりますと、体長90cmほどの1頭で、警察と市の職員が1時間以上にわたり保護を試みましたが、縦横無尽に逃げ回り、その後、姿を消したということです。

通報者は
「(市職員が)ネットを持って近づいたら、ポンポン跳ねたり走ったりして、かわされて逃げていった。すごかった。軽やかでしたよ。かなり」

カモシカは、28日から十和田市中心街で目撃されていました。

29日は午前5時45分頃、三本木高校の周辺で確認されたあと、北側にある県信用組合へ移動。その後、少しずつ南へ移動したと見られています。

ニホンカモシカは、国の特別天然記念物に指定され保護の対象となっている動物です。遭遇した場合は必要以上に近づかず、逃げ道をふさがないようにして様子を見守ることが必要です。

通報者
「国の天然記念物なので、出て行って車にはねられたり、誰かを傷つけたりしないように市も気を付けていた。無事に山に帰ってくれたら…」

十和田市では例年、5月にかけてニホンカモシカの目撃が増える時期で、見かけた場合は市教育委員会への連絡を呼びかけています。