未来の世代に“原発”も“核のごみ”も押し付けていいのか…
藤森祥平キャスター:
13日、最終処分場を選ぶ第1段階の「文献調査」から、次の「概要調査」へと進むことを可能にする、報告書の原案が公表された。
文献調査の交付金20億円に加えて、概要調査でさらに70億円を、国から受け取ることができるということです。
その後も、14年かけて「精密調査」を行って、全体で、20年かけて最終決定した場所に処分場を建設します。
実際に、核のごみを埋め終わるまでには、100年以上かかる見通しになっています。

斎藤幸平 東京大学 准教授:
この核のごみの問題には、“環境正義”という観点から見て、2つの大きな問題があると思います。
1つは、都市と地方の格差です。財政難や過疎で苦しんでいる地方都市に対して、都市が、札束で頬を叩いているようなものじゃないか。寿都町は実は元々、風力発電に取り組んでいた町で、そこに核のごみが押し付けられるかもしれないというのは、非常に皮肉ですよね。

もう1つは、世代間格差です。この問題は、今の私たちじゃなくて、未来の世代に渡されて、10万年もの影響を及ぼす。にもかかわらず、未来の世代は、当然、今は何も言えないわけです。私たちは、未来の世代に対して責任を持っている以上、せめて、ごみの元になっている原発を止めてから、議論したり、決定したりしないといけない。
ましてや、この“トイレなきマンション”状態を続けて、それによって一部の企業などが儲けを出し続けているという構造を温存するのは、私は許されないことだと考えています。
星浩 TBSスペシャルコメンテーター:
日本には、地方交付税というシステムがあって、財政的に苦しい自治体には、ちゃんと国が支援しますよ、補填しますよ、というシステムがある。苦しいから原発に頼る、というようなことにならないようにしていくのは、国の役割。
最低でも、原発をやめるので、最終処分場を受け入れてくださいという議論なら成り立つ。だが、福島原発の事故のあと、安倍政権では、原発に対する依存を低減させると言ったのに、岸田政権になって、原発を増やすという方向になっている。これから、ますます使用済み核燃料は出ていくわけですから、全体として、SDGsに全く反するサイクルになっていると思いますね。















