裁判員「覚えていないのに、どう反省するんですか?」

大阪地裁堺支部(1月29日の初公判)

結審を前に行われた2回目の被告人質問。山本被告はここで初めて “謝罪の言葉” を口にした。

検察官「裁判で、あなたがしたことを見たり聞いたりしてどう思う?」
被告 「本当にめちゃくちゃ怖い思いを部屋の中でもさせたし、逃げても追われるという、すごく怖い思いをさせてしまった」
検察官「いま被害者に言いたいことは?」
被告 「ごめんなさいと伝えたいです」

弁護人「ご遺族に(手紙などで)謝罪をしていないのはなぜ?」
被告 「手紙を送ることで、謝罪の気持ちを伝えることはできると思ったんですけど、送っていいのかどうか…」
弁護人「どうやってつぐなっていく?」
被告 「毎日謝罪をしたいのと、命日には黙とうをささげたいと思います」

裁判官や裁判員からも、鋭い質問が飛ぶ。

裁判官「覚えていないということですが、思い出そうと努力はしましたか?」
被告 「それはしました。資料を見たり、質問を通じて思い出そうとしたりした」
裁判官「でも思い出せなかった?」
被告 「はい」

裁判員「覚えていないのに、どう反省するんですか?」
被告 「覚えてるか覚えてないかは、関係ないですし…」


山本被告は “手紙を書くには書いたが、覚えていないことが多すぎて、これでは謝罪にならないと思った” という旨の供述もした。