北京五輪のフィギュアスケート・男子シングル代表に内定した羽生結弦がオリンピックの切符を手にした全日本フィギュア選手権の翌日に3連覇への挑戦と4回転半ジャンプへの思いを語った。

Q.オリンピック3度目の出場、おめでとうございます。
羽生「おめ・・・あ、ありがとうございます。おめでとうございますって言っちゃった(笑)」

Q.ご自身にとって特別な舞台ですから「おめでとう」て、自分に声をかけたのかもしれませんね。
羽生「それは無いかな。正直、頭まわってないんじゃないかな。やっぱり昨日(全日本)全力を出し切ったんで疲れてはいると思うんですけど、でも取材受けてる時にやっぱりオリンピックだなって思いますね」

Q.各局のテレビ取材を受けてですね。
羽生「(過去2回の)オリンピックで金メダルを取った時も寝る暇がなく、ずっとこういう感じでインタビューを受けていたので何となくそれを思い出して楽しい気分にはなってます」

羽生は前日の記者会見で『全日本で(五輪出場権を)勝ち取りました。出るからには・・・』3秒間の沈黙後『勝ちをしっかりと掴みとってこられるように』と発言。

Q.代表内定が決まった直後の会見で『出るからには勝つ』という発言があって、その間に少し間があったかと思いますが、どんな思いがありましたか
羽生「やっぱり覚悟が必要で、勝つって言うことってそんなに簡単じゃないですよね。昔は勝つためだけにやっていたんですけど、今は勝つためだけにやってない自分が少なからず存在していて。でもオリンピックって勝たなきゃいけない場所なんですよ、僕にとっては。たとえそれが3連覇っていう自分が思い描いていなかったものだったとしても。でもオリンピックに出るからには、あそこは勝負の場なので勝たなきゃいけないと思ってるんですよ。だから『その覚悟がお前にあるか』って問いながら言っていたと思います」

Q.その問いかけた答えが『勝つ』という言葉ですか。
羽生「結局4回転半をおりたいのは勝ちたいからなのかなって。最終的には。オリンピックってやっぱり勝たないと本当に意味がないんですよ自分は。特に自分は。皆さんにとっては・・・なんだろ僕の気持ちを押しつけるわけでは全くなくて、僕はやっぱり本当に二連覇っていうものを人生かけて追い続けて、本当にいろんなものを積み上げて二連覇を掴み取って、今度は三連覇っていう、そこまで考えてなかったので。もしかしたら、もしかしたらそれが消え去ってしまうんじゃないかとか。思ってもいるんですけど、でもやれるんだったら取ってやろうじゃないかって。自分に言い聞かせながらやってますね。三連覇をとるためには間違いなく4回転半が必須になっていてそれを成功させないと、僕は心の中から勝ったと言い切れないと思うんですよね。平昌オリンピックのフリーが終わった時みたいに。あの時は勝ったと思っていたんで。もちろんいろんな可能性はあったと思いましたけど自分自身に勝ち切れたと思ったんで。だからまたあの時以上に自分の心の中から勝てたって思いきれるように。自分の演技だけでそう思えるように、また突きつめて練習したいと思います」