コンディションを崩さずに戦っていけたのは、手応えのある結果
Q.立川での王将戦も4年目。達人戦も始まって、将棋の街になったらいいと思うが、市として将棋を指す人や見る人が増えるようなアイデアがあれば教えてください。今回の対局地の「オーベルジュときと」は、地元の人も憧れの場所だが、居心地はどうだった?
立川市は、本当にここ数年、毎年王将戦の対局を開催していただいていて、私自身は今回で3回目だと思いますが、盛り上がりを実感しています。今年からは達人戦も決勝戦をはじめとする対局を開催されていて、こちらは公開対局だったと思いますが、それも合わせていろいろなイベントも開催していただいて、すごく立川市に勝利を間近に感じている機会になったかなと思いますし、ぜひ今後も続けばいいなと思っています。
対局場の「オーベルジュときと」様は、昨年新しく開業されたということで、本当にすごくいいところだと聞いていたので、私自身も楽しみにしていたんですけれども、実際に伺ってみると期待以上というか、すごく洗練された雰囲気があって、お食事もとても美味しくて、素晴らしい環境の中で対局させていただいたと思っています。

Q.去年のタイトル戦を振り返って、藤井八冠は、菅井八段との叡王戦を課題として挙げていたような印象があるが、今回菅井八段とタイトル戦に臨まれるにあたって意識したことや、功を奏したことがあれば教えてください。
叡王戦では、序盤でペースを握られてしまう将棋があったり、またそうでなくても、中盤の難しい局面で急所が掴めずに時間を多く使ってしまったりということがあったので、今回の王将戦にあたってはその点を意識して、練習将棋で対抗形の経験を積んだり、序盤の叡王戦の時よりも深く考えたりということをして臨みました。それが、今回生きたところもあったのかなと思っています。
Q.今年最初の防衛戦で防衛されたが、いいスタートを切れたというような手応えや所感があれば教えてください。
これまで対局の間隔が空いたときに、少し内容の良くない将棋を指してしまうことが多かったので、今回は対局が少ない状況で対局を迎えましたが、大きくコンディションを崩さずに戦っていけたのは、手応えのある結果だったかなと思っています。
Q.去年、八冠達成した後あたりから少しずつ戦法の幅を広げたい、玉を増やしたいという発言をしていたが、第4局はご自身から、角を交換して乱戦に持ち込むという今まであまりされていなかった指し方だったと思うが、そういった意識があったのか心境は?

あまり自分自身も本局は経験のない形だったんですけど、序盤でこちらが一歩、得するような形になるので、それを活かすことができたら面白いのかなという気持ちもありましたし、待ち時間の長い将棋だったので、力戦というのもあっているかなと考えたところもありました。














