自分にとっては充実したシリーズだと言える
Q.初めてタイトルを取った当時に感じていた課題で、克服できたことを教えてください。また、まだ課題として残っているものがあれば教えてください。
当時のことはそれほど覚えていないが、まずは序盤においては当時よりも色々な形に対応する力が少しずつついてきた所はあるかなと思っています。ただ、考えていても判断がつかない局面も少なからずあるので、その点は引き続き課題でもあるのかなと思っています。
Q.大山名人を越えたが、藤井八冠にとって大山名人はどういう存在として意識してきた?
私自身は、世代的にも大山先生とだいぶ離れていて、直接お会いする機会もないので、伝説上の方というイメージはあるが、ただ奨励会時代に大山先生の棋譜を並べていたことがあって、それは主に相居飛車の将棋だったんですけど、やっぱり手厚さというのはもちろん、当時から結構先進的な将棋を指されていたのかなという印象もあって、その棋譜を並べたことは自分にとっても勉強になることだったかなと思っています。
Q.王将戦開幕まで対局の間隔が空いていたが、開幕するにあたって間隔が空くのは実戦の感じ的にどうだったか。逆に研究の時間が十分に取れた?4勝0敗は、これ以上ない成績だと思うが、このシリーズの満足度は?
開幕前は対局が少ない時期だったので、その間に対振り飛車の練習をしたりする時間はしっかり取れました。対局の間隔が空いたこともあって、第1局は少し中盤で時間を使い過ぎてしまったかなというところもあったんですけど、ただ全体として一局集中して指すことができたかなと思っています。
シリーズ全体を通してみても、2日制で対抗形の将棋はこれまで経験なかったんですけど、序盤から長い待ち時間を活かして、いままでより一手一手考えて指していくことはできたかなと思うし、自分にとっては充実したシリーズだと言えるかなと思っています。















