長崎地方気象台は、対馬市で線状降水帯が発生し、災害発生の危険度が急激に高まっていると発表しました。
県内では19日午前中にかけても線状降水帯が発生する可能性があり、気象台は土砂災害などへの厳重な警戒を呼びかけています。

18日午後の対馬市の映像です。
気象台は午後3時過ぎ、対馬市で線状降水帯による猛烈な雨が続き、時間雨量110ミリの雨が降ったとして記録的短時間大雨情報を発表しました。
平常時の佐護川の様子

こちらは対馬市北部にある佐護川の様子です。
(映像提供:長崎県河川砂防情報システム)
この大雨で午後2時過ぎに、氾濫危険水位の4メートルを超えました。
その後も、川の水位は上がり続け、午後3時過ぎには画面左にある川沿いの道路が冠水しました。

気象台によりますと、長崎県を含む九州北部地方は、引き続き19日午前中にかけて線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。

19日にかけて予想される時間雨量は、
いずれも多いところで
南部と北部で70ミリ
五島と壱岐・対馬で60ミリとなっていて、
19日午後6時までの24時間雨量は
南部と北部で250ミリ
五島と壱岐・対馬で200ミリとなっています。

この雨は19日未明から朝までがピークと見られていて、気象台は土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけています。

■ 対馬(美津島町)から中継(18日午後6時15分頃)

線状降水帯による大雨となっている対馬市現状はどうなのでしょうか?
NBC対馬通信部の佐々木達也通信員に中継で聞きます。

Q. 猛烈な雨となったようですが、対馬の状況はどうだったんでしょうか?
A:きょうの明け方、3時くらいから雨が降り出して午前中は雨が降ったりやんだりでした。午後に入って3時頃になりますと、猛烈な雨が降ってきまして一気に川の水かさが増しました。

Q. 雨の降り方や川などの様子は?
1時間とか30分余りで、一気に川から水が溢れるような増水の仕方でした。

Q. いつもの雨と比べてどうだったでしょうか?
車に乗っていたんですが、雨がピークのときには恐怖を感じるくらいでした。体中に『雨の音』がまとわりつくような状況でした。いきなり降り出したという印象で、降り出したら一気に雨が強くなった感じです。

Q. 対馬市では避難指示も出されていますが、市民の様子は?
本来の平日ですと、子どもたちの下校の時間と重なるところでした。相当な混乱が予想されたんですが、きょうは祝日ということもあって、皆さん、冷静に対応されたようでした。

このあとも気を付けて取材してください

■ 気象予報士解説(午後6時15分頃 放送)

平地 真菜気象予報士:
現在、長崎県内には梅雨前線がかかっているような状態で、大雨となっています。
雨雲の様子を見ると、いまは対馬からは抜けた状態になっています。
だんだんと南に下がってきますので、今後は壱岐から県の本土、五島にかけて大雨となる恐れがあります。日付が変わってからがピークとなりそうです。
雨の予想図を見ると、南部や北部では発達した雨雲が、あすの昼頃までかかり続ける予想です。
さらに線状降水帯が発生した場合、雨量がさらに増える恐れがあります。
夜の間の大雨になりますので、早めの避難をお願いします。