イギリスの北アイルランドで、自治政府の首相にイギリスから分離し、アイルランドとの統一を掲げるシン・フェイン党の副党首が選出されました。

シン・フェイン党 ミシェル・オニール副党首
「この議会はカトリック、プロテスタント、中道、すべての人々のためのものです。憲法のあり方について、それぞれ異なる見解を持つものの、国民は私たちが協力することを求めています」

北アイルランドで3日、自治政府の首相にカトリック系シン・フェイン党のミシェル・オニール副党首が選出されました。

シン・フェイン党はイギリスから分離し、アイルランドとの統一を掲げていて、自治政府の首相が選ばれるのは初めてです。

北アイルランドではイギリスからの分離を求めるカトリック系と、イギリス統治の継続を望むプロテスタント系の間で1960年代からおよそ30年にわたる対立が続き、和平合意の締結後は両派が共同統治を行っていました。

しかし、プロテスタント系のDUP=民主統一党がイギリスのEU離脱にともない物流の自由が失われたことなどに反発。2年近く自治政府が発足できない事態となっていました。

今月、イギリス議会で本土との自由な物流を保証する法案が承認されたことから、2年ぶりに自治政府が発足することになりました。