受験シーズンが始まる中、新型コロナとインフルエンザが猛威を振るっています。
新型コロナの新たな変異株「JN.1」にはどのような特徴があるのでしょうか?
さらに、今シーズンは何度もかかりやすいという「インフルエンザ」についても、いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長に聞きます。

新型コロナ 9週連続で増加

全国の新型コロナの患者数(定点把握)を見ると、2023年5月の5類移行後、夏ごろに第9波がありそこから下がっていましたが、冬になって徐々に数を増やしています。
1月15日~21日では1医療機関あたり12.23人。9週連続で患者数が増えています。
全ての都道府県で前の週と比べて報告数が増えており、1.36倍となっています。

新たな変異株「JN.1」の特徴は

新たに出ているのが「JN.1」という変異株です。
オミクロン株の一種である「BA.2」系統が変異したもので、2023年12月にWHOが‟注目すべき変異株”に指定しています。

国立感染症研究所によると、国内での「JN.1」の検出割合は12月25日~31日で24.9%。
1月29日~2月4日には推定値で43%と、半数近くを占めると見られています。

「JN.1」の特徴を、いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長に聞きました。

◆症状が長引く傾向がある
喉の痛みが1週間続いたり、せきや鼻水などが長引く

◆発症して1~2日は抗原検査をしても陽性が出ず、3日以上経ってから陽性になることがある

伊藤博道院長:
5類に移行して検査も有料化され、なかなかPCRまでしないケースが多いんですよね。
抗原検査ですと、発症後3日4日してからプラスになることも多いので、熱が出て1日目とか2日目に検査をして陰性でも油断しないことが大事ですね。

ーーコロナの患者は実感として増えてきましたか?
伊藤博道院長:
急に増えてきました。先週からアクセルを踏んだようにコロナの患者さんばかりになってきました。
「こんな軽い症状でもコロナなのか」と、非常に気づきにくいというのも今のコロナの特徴だと思います。

ーー去年も第8波がありましたが、1月は増える時期なんですか?
伊藤博道院長:
そうですね。やはり空気も乾燥していて、暖房をしているから換気をするにしてもある程度感染しやすい状況がある。しかも感染力の強い「JN.1」に急速に置き換わってくる時期だということが重なっているのだと思います。

ーー第10波という感じですか?
伊藤博道院長
第9波よりも勢いがあると現場としては感じています。第10波と言っていいと思います。