詐欺などの犯罪を未然に防ぐ方法は

うるま警察署は1月17日、特殊詐欺被害を未然に防止したとして、大濱さんに感謝状を贈りました。

大濱さんは犯罪を防ぐ方法として「みんなで声掛けすることがいちばん」と話します。

生まれてから47年間、平安座地区で暮らす大濱さんは、この郵便局に働き初めておよそ10年。郵便局やATMを利用する人はほとんどが顔見知りだといいます。

大濱さんは利用者には決まって声をかけることにしていて、クリスマスや正月などイベントが多いこの時期はATMから親族に送金する人も多く、「お孫さんに送るんですか?」など必ず会話を交わしていました。

大濱さんとともに女性に警察への相談を促した局長の呉屋さんは、「絶対にここから被害を出さないという気持ちでやっている」と話します。

今回の事件の特徴は被害者が60代と、高齢者とはいっても比較的若かったこと。大濱さんによると、70代以上の高齢者は「方言を話すため相手が電話を切ったり、操作が分からず局員に聞いてくる」ため、気づくきっかけがあるということです。しかし今回のように比較的若い高齢者は自分ひとりで判断して被害にあうことがあり、特に注意しているということです。

警察によりますと、県内では去年の年末の時期だけでも5件の特殊詐欺被害が発生していて、その被害の総額は7000万円あまりに上り、被害者の多くは60代以下の比較的若い世代だったということです。

ひとりで判断せずに、周囲に相談する意識、そして今回とっさの判断で犯罪から女性を守った大濱さんたちのような「地域を見守る力」が、特殊詐欺の被害を食い止める一歩になるのかもしれません。