中東のヨルダンでアメリカ兵3人が死亡した無人機による攻撃について、複数のアメリカメディアは無人機がアメリカ軍のものと混同され、迎撃されなかった可能性があると報じました。

中東のヨルダン北東部では、27日にアメリカ軍施設が無人機による攻撃を受け、アメリカ軍兵士3人が死亡しています。

これについてウォール・ストリート・ジャーナルなど複数のアメリカメディアは29日、攻撃を阻止できなかった理由として敵の無人機の接近と同じタイミングで、アメリカ軍の無人機が帰還し、接近してきた無人機が敵か味方か判断できず現場で混乱が生じたためと報じました。

NSC=国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は29日、報道について「確認できない」としたうえで原因の調査を進めていると述べるにとどめています。

バイデン大統領は無人機による攻撃について、イランが支援する武装勢力によるものだとの見方を示し、報復攻撃を辞さない考えを示しています。

これについてカービー氏は「攻撃には適切に対抗する」とした一方、「私たちは事態のエスカレートは望んでいない」とも述べました。

また、国防総省は攻撃により死亡した3人の兵士の身元を発表したうえで、負傷者が40人を超えたことを明らかにしました。

去年の10月以降、親イランの武装勢力によるアメリカ軍への攻撃は160件を超えたとしています。