本人だけでは断定困難 血縁関係の親族を探し、DNA鑑定が必要

日比麻音子キャスター:
今、本人の確認などが進められているというなかですが、一体どういった事件だったのか。

過激派の「東アジア反日武装戦線」のメンバーの1人だったのが、この桐島聡容疑者です。1974年から75年にかけて11件にものぼる連続企業爆破事件があり、これを起こしたのが、東アジア反日武装戦線というグループだったわけですね。

この11件のなかの一つとしては、東京・丸の内での「三菱重工ビル爆破事件」。8人の方が亡くなり、重軽傷を負ったのは380人。大惨事となりました。この一連の爆破事件を巡って1975年、容疑者8人が一斉逮捕となりましたが、桐島容疑者は50年近く逃亡を続けたということになります。

メイさんは当時、お父様が丸の内にいらっしゃったんですよね。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
そうなんです。まだ日本に移住して間もなく、父が丸の内の近辺で働いていましてね。この事件は鮮明に私も覚えていて、特にビルから、爆破によるガラス破片がものすごい悲惨なことをいろいろ家で話していました。

日比キャスター:
その事件から50年近く経って、ということになります。

ではこの人物の特定、どのように進めていくのか?本人と断定するには、1975年の事件当時、DNA鑑定はありませんでした。主流は指紋だったということで、血痕や尿などが残っている可能性は低いそうです。

では、どうしていくのか?法科学研究センターの雨宮正欣所長は「本人だけでは断定は困難。血縁関係の親族を探しDNA鑑定をする必要があるので、時間がかかる可能性も」と指摘されています。