終戦から今年で77年です。
戦争を経験した人たちの写真と証言を集めた企画展が、仙台市民会館で行われています。

今月9日から始まった企画展「戦災を語り継ぐ人々」は、仙台市出身の写真家の宍戸清孝さんとライターの菅井理恵さんが、戦争を経験した人たちに取材を重ねた写真と文章を12枚のパネルにして展示しています。

こちらは、仙台市の小野寺哲さんの写真です。1945年7月、関東軍に入隊した小野寺さんは、満州に派遣されました。侵攻してきたソ連軍から逃げる道中にもかかわらず、日本の勝利を信じる開拓団の女性から「兵隊さん、頑張って」と言葉をかけかれた当時の記憶を語っています。

ライター・菅井理恵さん:
「取材を通して、戦争というのは特別なものではなくて、日常の延長にあるものだと分かった。普通の日常のなかに突然、戦争というものが起きる可能性があるのだと思って、自分のこととして考えてもらえるような展示になれば」


写真家・宍戸清孝さん:
「身近に一瞬にして戦争は起こってしまう。そうあってはならないという体験者の言葉をしっかりと読んで、命を奪っちゃいけない、戦争をしてはいけないということを心に記録してもらいたい」


モノクロフィルムで撮影された写真たちは、それぞれの証言者の歩んできた人生を伝えています。

この企画展は、青葉区の仙台市民会館で、今月18日まで開かれています。