核兵器廃絶に向けた世界の動きをけん引する国際NGO「ICAN=核兵器廃絶国際キャンペーン」の新しい事務局長が就任後初めて長崎を訪れました。

去年9月、ICANの新事務局長に就任したメリッサ・パーク氏は、22日に核兵器禁止条約が発効から3年を迎えるのを前に、条約の必要性を訴えるため来日しています。東京、広島に続き20日から長崎に入っており、21日は爆心地公園の原爆落下中心碑に献花し原爆犠牲者に祈りを捧げたほか平和公園では平和への思いを込めて「長崎の鐘」を鳴らしました。

200人以上の市民らが参加した講演会で、パーク氏は「被爆者の苦しみや核の脅威について繰り返し警告してきた思いを考えるならば、日本は世界に率先して核兵器禁止条約に加わったとしても不思議ではない」などと述べアメリカの核兵器に依存し核兵器禁止条約に参加しない日本の政策を批判ー。「核の傘という誤った考え方を捨て去り、核兵器禁止条約に加わるべきだ」と訴えました。

パーク氏は来年3月に開かれる核兵器禁止条約第3回締約国会議に向け、市民レベルの活動から核兵器廃絶の機運を高めていきたいとしています。