3人に1人が花粉症と言われていますが、そろそろ症状が出てきた人も多いのではないでしょうか。
日本気象協会は18日、「2024年春の花粉飛散予測」を発表しました。この春のスギ花粉飛散開始時期は、九州~関東の一部で“2月上旬”と、例年並みか例年より早いスタートになるということです。
また“飛散量”は、全国の多くの地域で「例年並み」か「やや多い」見込みです。

【全国のスギ花粉 飛散開始時期】
■九州・四国・中国・東海・関東甲信の一部 2月上旬
■近畿 2月中旬
■北陸・東北南部 2月中旬~下旬
■東北北部 3月上旬~中旬

【全国のスギ花粉 飛散ピーク時期】
■福岡・高松・東京 2月下旬
■広島・大阪・名古屋・金沢・仙台 3月上旬
このピークの期間は、10日~1か月ほど続く見込みだということです。
【全国のヒノキ花粉 飛散ピーク時期】
■福岡 3月中旬
■高松・広島・大阪・東京 3月下旬
■金沢 4月上旬
仙台では、ヒノキの花粉飛散量が少ないため、はっきりとしたピークは現れない見込みです。

【全国の花粉 飛散傾向】
■高松・広島・東京 例年並み
■福岡・大阪・名古屋・金沢・新潟・仙台 例年よりやや多い
■札幌 例年より非常に多い
スギ・ヒノキ、北海道ではシラカバ花粉の飛散量は、九州~東北のほとんどの地域で「例年並み」か「例年よりもやや多く」なりそうです。一方で、北海道では「例年より非常に多い」見込みです。

昨シーズンと比べると、九州~東北南部の多くの地域で「少なくなる」予想ですが、東北北部と北海道では「非常に多くなる」でしょう。

【各地域の花粉飛散傾向(例年比)】
■四国・関東甲信 100%
■九州・中国・近畿・東海・北陸・東北 120%~140%
■北海道 200%以上
【各地域の花粉飛散傾向(昨シーズン比)】
■四国・中国・北陸・関東甲信 50%~60%
■九州・近畿 70%
■東海 90%
■東北 150%
■北海道 600%
北海道では去年、例年に比べて花粉の飛散量が少なく、記録的な暑さ・長時間の日照が続くなど、花粉をつける雄花の生育に好条件が重なりました。そのため、去年比600%、例年比200%と多くの花粉が飛散することが予想されています。
また、18日に発表された最新の1か月予報によると、全国的に暖冬傾向が続く見込みです。

そのため、前述した飛散開始日の予想よりも時期が早まる可能性があります。
花粉の「飛散開始」は1平方センチあたりの花粉の数が2日連続1個以上観測が条件になりますが、その前から微かに飛散をしていて、すでに症状が出る人もいます。
一般に、症状が出る前に対策をするとよいといわれますので、花粉症の方は早めに医療機関を受診するなど、対策をしてください。
(気象予報士・桜沢信司)