子どもの頃好きだった給食メニューはなんでしたか?先日発表された「Z世代が選ぶ好きな給食メニューTOP10」から令和の給食事情を見ていきます。
「好きな給食」1位の揚げパン 実は“レア” 懐かしの「ソフト麺」はどこへ?

南波雅俊キャスター:
【Z世代が選ぶ好きな給食のメニューTOP10】※Simejiランキングより
1位 揚げパン
2位 フルーツポンチ
3位 カレーライス
4位 冷凍みかん
5位 鶏のから揚げ
6位 わかめご飯
7位 ミルメーク
8位 ラーメン
9位 ABCスープ
10位 カレーうどん
ホラン千秋キャスター:
揚げパンは家では出なかったので、給食で出たときにおやつ感覚ですごく嬉しかったです。
若新雄純 慶応大学特任准教授:
公立の学校はよく月1に1回、クラスごとにリクエスト献立がありましたね。そのときはやはり揚げパンが常連でした。ただ、パンの曜日は決まっていて、元々は火曜と木曜だったのが途中からお米化で木曜だけになって。リクエスト献立の日がたまたま木曜だとパンがリクエストできる権限が与えられて、そのときに揚げパンは人気でした。
ホランキャスター:
味噌ちゃんぽんとかも好きでした。ふやけきった麺なんですけど。

南波雅俊キャスター:
そんな、みんな大好き1位の揚げパンですが、実はかなり“レア”なんです。
葛飾小学校12月(1~22日まで)の献立では、ご飯類12日、パン類3日、麺類1日。揚げパンがいつ出たかを振り返ると、令和5年度は5月に1回出ただけだということです。

なぜパン類が少なくなってきているのか、学校給食歴史館の中島勝男館長にお話を聞きました。
やはりこれ、お米化が原因になってきています。戦後はアメリカから小麦が提供され、また米も高価で貴重だったということで主食はコッペパンでした。

70年代に入ると「ご飯も食べたい」という要望が増えてきました。そして、2009年に文部科学省がお米中心の食生活を次世代に受け継ぐために“「米飯給食」を週3~4日にする”という目標を掲げました。
さらに、2013年に和食がユネスコ無形文化遺産になったことで、よりお米の給食は増えていきました。

そして、中島館長によると、昭和から平成中期に給食のパンに使う強力粉を流用して作られたソフト麺。これを使ったちゃんぽんなんかがありましたが、学校栄養士の松丸奨さんに話を聞きますと、この懐かしのソフト麺は、静岡などにはまだあるそうですが、老朽化で東京にはもう工場がないそうです。

そして、価格も工場が少ないため他の麺と比較して高くなる。そうした費用対効果を考え、東京都では2015年からソフト麺が給食の規格外に。もう提供されていないそうです。
若新雄純教授:
やはり給食は時代背景の影響を受けてますよね。