能登半島地震ではおよそ2万人の被災者がいまも、避難所での生活を続けています。長期化の要因のひとつが、県内で5万戸を超える断水。なぜ、解消できないのでしょうか。

けさの被災地は、輪島市三井でマイナス4.9度など、各地で今季最低気温を記録する厳しい寒さとなりました。

地震発生から14日目を迎えましたが、ライフラインへの影響は依然、深刻です。

記者
「断水が続く七尾市では、自衛隊の協力により水が配布されていて、多くの方が訪れています」

七尾市の断水は市内の98%にのぼり、毎日、市役所などで飲み水が配布されています。

水をもらいに来た人
「今まで経験がないから大変」
「お風呂もなかなか入れないので、富山まで入りに行っている」

七尾市では、水道管の「耐震化率」が2割程度にとどまっていて、地震で壊れた水道管を掘り起こして交換しています。ただ、断水が続くのには別の理由も。

地上からでは分からない「漏水」の調査は建物を1つ1つ回って目や耳で確認しなければならず、これが終わらないと水道管に水を通せないのです。

七尾市 上下水道課 佐々木仁寛 課長
「漏水か所が多すぎて、その対応に苦労している。マンパワーが足りない」

名古屋市などの応援で30人態勢で調査していますが、気の遠くなるような作業で、市内全域の調査を終えるメドは立っていません。

七尾市 上下水道課 佐々木仁寛 課長
「やっぱり、皆さんに水を届けられないことが私もつらい」

厳しい寒さの中、懸命な復旧作業が続きます。