福島第一原発事故で放射性物質に汚染された国の基準値以下の廃棄物を宮城県内の自治体が県外に搬出して焼却していることについて、市民団体が12日、県に対し、自治体に中止を求めるよう要望しました。

県に要望書を提出したのは「放射能汚染廃棄物焼却反対宮城県民連絡会」です。放射性物質濃度が国の基準を下回った廃棄物については、大崎市と美里町が県外に搬出して焼却を行っていて、涌谷町も計画を進めています。市民団体は、廃棄物は隔離保管して濃度が自然減衰するのを待つべきだとして、「県外焼却の中止を自治体に求めること」や「搬出先や焼却場所を明らかにすること」を県に求めています。

放射能汚染廃棄物焼却反対宮城県民連絡会 芳川良一さん:
「我々が悩んでいることをどうして他県に押し付けることができるのか」

これに対し県は、要望書の内容を確認し対応するとしています。原発事故で発生した汚染廃棄物を巡っては、1キロあたり8000ベクレルの国の基準値を超えたものは「指定廃棄物」として国が処分の責任を負い、基準値以下であれば「一般廃棄物」として自治体が処分しています。しかし、風評被害などの懸念から自治体が申請を見送り、基準値を超えながらも指定廃棄物に指定されなかった「未指定廃棄物」も県内には2017年6月時点で578トン存在しました。

今回、県外焼却されているのは、未指定廃棄物のうち再測定で濃度が国の基準値を下回ったものです。市民団体は、大崎市に対しても開示請求を行うなどして、引き続き「焼却反対」の姿勢を示していく考えです。