干支の「辰」をテーマにした新年にまつわるおめでたいものを集めた企画展が高知市の博物館で開かれています。

(尾上七海 記者)
「土佐藩山内家にまつわるこちらの掛け軸描かれているのは…一富士、二鷹、三なすび!今、高知市で新年にまつわるおめでたい企画展が開かれています」

高知市の高知城歴史博物館で開かれているのは「福をよぶ城博コレクション わきたつめでたきもの」と題した企画展です。

博物館が所蔵・収蔵する資料の中から新年にちなんだものや「土佐藩のお正月」にまつわるものなどおよそ60点が展示されています。

今年の干支「辰」にまつわるコーナーでは幕府の御用絵師が大きな「龍」を描いた屏風や金色の龍が輝く山内家の兜が楽しめます。

「土佐藩のお正月」について知ることができる展示も。土佐藩では元日に藩主と家臣が「紙衣(かみこ)」と呼ばれる和紙でできた服に身を包んで新年のあいさつをするという独特の慣習がありました。

そして会場の中でもひときわ目立つのが重要文化財の太刀が4本展示されているコーナー。中でも、この「一国兼光(いっこくかねみつ)」は幕府に献上することを勧められた二代藩主忠義が「土佐一国に代えても手放せない」と拒んだとされる逸話が残っていて愛好家の中でも人気が高い一本です。

(高知城歴史博物館 水松啓太 学芸員)
「今年が辰年なので『龍』にちなんだ資料を紹介している。特に『龍虎図屛風』は狩野派の絵師が描いた迫力のあるものになるのでぜひ見てほしい。正月の初めから心が痛むニュースが続くが少しでも明るく新年を迎えていただけたら」

この企画展は3月4日まで開かれていて2月11日と3月3日には学芸員による解説も行われます。