
これに対し、メインバンクである米子市の米子信用金庫は、白扇案は「再生債務者による役員が経営責任をとらない形での自主再建型の再生計画を検討した結果、再生債権者として容認できない」として、全国でホテル・旅館運営再生事業などを手掛け、皆生温泉にある「皆生風雅」も運営する東京都の「リロバケーションズ」に全ての旅館施設を譲渡する計画案を、同じく鳥取地裁米子支部に申請しました。
白扇と米子信用金庫、それぞれから別の計画案が出されるという異例の事態となり、関係者に混乱が生じているとして、9日、白扇と、代理人弁護士、スポンサーとして声を上げている「大山どり」による白扇案の説明会が開かれました。
白扇の代理人の安田寿朗弁護士は、白扇の再生債務者役員(代表取締役・取締役)は持ち株を全て大山どりに譲渡し、個人破産申し立てを回避することができないことや、全ての資産と役員の地位を失わざるを得ないことから、「これ以上の経営責任の取り方を考えることはできない」としました。
また、米子信用金庫案は、従業員を一度解雇して再雇用をするという方針を示しているのに対して、白扇案は従業員の雇用継続を確約するなど、説明会に集まった債権者や取引業者などの関係者に計画案に対する理解を求めました。
白扇の代理人 安田寿朗 弁護士
「地元で顔が見える、経営者、責任が取れる経営者にスポンサーになってもらいたいという気持ちがあります」