鳥取県米子市の皆生温泉の老舗温泉旅館が約15億円の負債を抱え、民事再生法を適用して経営立て直しが図られていましたが、旅館側とメインバンク側から異なる2つの再生計画案が鳥取地裁米子支部に提出される異例の事態となっています。
これを受け、9日、債権者や取引業者を対象とした説明会が米子市で開かれ、旅館の役員は土下座をして再生計画案への理解と協力を求めました。

白扇 福本一宇 代表取締役
「再生申し立て後の当社の行為が、債権総額の大部分を占める米子信用金庫様との信頼関係を完全に破壊するものであり、深く反省をしている。また、今後も白扇を続けていくことができるよう、取引業者・債権者の皆様には、謝罪とお願いをしたい。この度は申し訳ございませんでした」

米子市の老舗温泉旅館・湯喜望 白扇を運営する「白扇」は、多額の設備投資による資金繰りの悪化に加え、新型コロナによる利用客の減少なども重なり、15億3600万円の負債を抱え自主再建を断念。

これを受け2023年4月、鳥取地裁米子支部に民事再生法の適用を申請し、食肉の生産・加工などを手掛ける米子市の「大山どり」をスポンサーとして4億4000万円を借り入れるなどして再生を目指す計画案を、2023年11月30日、鳥取地裁米子支部に提出していました。