横浜DeNAベイスターズの新人選手11人が7日、神奈川・横須賀市の「青星寮」に入寮した。ドラフト1位の度会隆輝外野手(21・ENEOS)もプロの門を叩き、ルーキーとしての抱負を語った。

度会は昨秋のドラフト会議でこの年最多タイとなる3球団競合の末、ベイスターズに入団。横浜高校時代もドラフト候補として活躍したが、まさかの指名漏れ。社会人野球ENEOSに進むと、22年の都市対抗では、4本塁打を放ち、チームの9年ぶりの優勝に貢献、大会MVPとなる橋戸賞をはじめ3冠を獲得した。高い打撃力が売りの3拍子揃った“社会人No.1野手”として堂々、ドラフト1位ルーキーとして1年目の生活に入る。

入寮した感想について、「明日からプロとしての生活が始まるなと。やっとこのときがきたというのが一番」と気持ちを新たにした。

またこの日、“自作のシーサー”を持参した度会は「以前沖縄に行ったときに自分で作って。シーサーっていうのは“幸せを呼ぶ”と、良いことが多いっていうのを聞いて、こう出来栄えもかわいくできたので、これをまず持ってきました」と説明。

さらに「もう一つあるんですけど。すみません、ひとつじゃないんです(笑)」と切り出し、袋から一枚のハガキを取り出すと「イチローさんからいただいた手書きの年賀状です。ここ最近、練習も一緒にやらせていただいたり、食事も連れてってくださり。そのときにいただき、いろいろなアドバイスもしていただきました。自分もイチローさんみたいになりたいということで」と、ENEOS時代から交流があり目標とするイチロー氏とのエピソードを明かした。

度会はイチロー氏直筆の年賀状をみながら「が、がおう?がしょう?(笑)、本年もよろしくお願い申し上げます。イチロー」と書いてある文字を読み上げ、「めっちゃうれしかったです。“これ僕の手書きだよー。(DeNAの入寮に持っていっても)全然いいよー”と言ってくださったので持ってきました」と直接“手渡し”でもらったという。

また、これまで所属していたENEOSを離れた度会は「(ENEOSでは)走攻守もそうですし、技術的にも精神的にも成長することができた。ENEOSというチームに感謝しかないです」と思いを語り、プロの世界への一歩をついに踏み出した。

■度会隆輝(わたらい りゅうき)
2002年10月4日生まれ。21歳。183cm83kg。
横浜高校~ENEOS~DeNA。3球団競合の末、ドラフト1位でDeNAに入団。背番号「4」父はヤクルトで活躍した度会博文さん。