今後、新型コロナの主流になると予測されているオミクロン株の亜種「BA.5」。第6波以降に主流だったオミクロン株「BA.1」「BA.2」と比べて感染力が強く、また抗体をすり抜けやすい特徴があるため、ワクチンの効果が“低い”と言われています。
世間では「3回目ワクチン効かない?迷う」「BA.5には効かない。矛盾を感じる」などと疑問視する声も。ワクチン未接種の人はこれからでも接種をするべきなのでしょうか?医師による解説です。
■「BA.5」ワクチン効かない?接種必要?
井上貴博キャスター:
ワクチン3回目の接種率(7月8日公表総理官邸HPより)は全体で62.1%。
年代別で見ると
12~19歳▼31.0%
20代 ▼45.9%
30代 ▼49.6%
40代 ▼58.7%
50代 ▼76.1%
60~64歳▼82.9%
65~69歳▼82.5%
70代以上▼90%以上(7月4日時点)

やはり皆さん、副反応のリスクと感染したときのリスクを天秤にかけて判断してらっしゃるということで30代以下ですと5割を切ってくるという形になります。
そんな状況の中、陽性者が増えつづけている現状。ワクチン接種をどう考えるべきなのか?
第6波(前回)の初期に流行したのは、「BA.1」でした。現在の流行が「BA.2」、そして置き換わりが進んでいると言われるのが「BA.5」です。
その特徴は…もちろん感染力が強いものが生き残りますので、感染力が「強い」ということは言えそうです。

ワクチンによる感染予防効果に関しては「低い」と言われている重症予防のために打つのか、感染予防のために打つのかこのあたりで考え方を変わりそうですが。
米・ハーバード大学などの研究によりますと「BA.1」「BA.2」今までのものと比べると3分の1程度まで感染予防効果は減少している研究成果が発表されています。

アメリカでは、オミクロン株に対応したワクチンの開発が進んでいます。米・FDA(食品医薬品局)は、製薬会社に対して「BA.5」に対応したワクチンの開発が勧告されていて、現地メディアによるとファイザー・モデルナ社のワクチンを秋までに準備できる見通しと言われています。

ですがどうでしょう、秋の頃にはもう次の変異が始まっていることも想像に容易いわけですので、イタチごっこというのは今後も続いていきそうです。
ホラン千秋キャスター:
秋までに準備したとしても、ワクチンを世界的に広めるということになりますとさらに時間がかかるわけですよね。
東京歯科大学市川総合病院 寺嶋毅医師:
そうですね。ですから、国内の第7波には当然間に合いませんし、秋も国内ではいつからの接種できるかっていうこともまだ不透明だと思います。