今月1日に発生した能登半島地震、最大震度5強を確認した富山県内の各被災地では、住民らによる懸命な復旧作業や片づけが連日続いています。そんな中、被災地で相次いで確認されている“不審な業者”。災害に便乗した「悪質商法」が横行しています。
被災地で相次いで確認される不審な業者
警察によりますと、5日、滑川市内で“建設業者”を名乗る男性が高齢者宅を訪問し、「電柱の地震被害の点検をする」「屋根の瓦がずれている」などと告げる事案がありました。建設業者を名乗ったものは作業着姿で若い男性だったといいます。
さらに、同日、射水市内の被災地で災害に便乗した悪質商法の相談も受理されています。業者は“ボランティア”と称して自宅の屋根に勝手に登ったりしたともいいます。このほかにも、厚労省の臨時支援金受付などとウソを言い、「電子マネーで手数料を支払えばお金を受け取れる」などといった内容のメールが届いたとの相談も受理されています。
過去には、被災地で窃盗や詐欺など災害に便乗した犯罪が確認されていることから今後、こうした犯罪の発生に注意が必要です。
過去には被災地で窃盗などの被害が横行
警察庁などによりますと、2016年の熊本地震では、被災者の住宅から現金やタブレット端末などが盗まれる窃盗事件で43件が検挙されています。被災者が自宅の外に避難している隙を突いて、金品を盗むケースが相次いでいるのです。
警察は、被災地では地震の被害に便乗した悪質商法が横行する危険が高まるとして
▼業者が訪問してきた際は、社員証や本人証明書などを確認すること
▼少しでも不審に感じたら身の安全を確保したうえで警察に通報すること
を呼びかけています。