中国軍の高官9人が、国会にあたる全人代=全国人民代表大会の代表職を解任されました。軍の幹部が一斉に解任されるのは異例のことで、軍に広がる汚職に関与した疑いがあると指摘されています。

全人代常務委員会は29日、中国軍で核兵器やミサイルの運用を担当する「ロケット軍」の元司令官ら9人について、全人代の代表職を解いたと発表しました。

解任の理由は明らかになっていませんが、香港メディアは、軍の装備品の調達をめぐる汚職疑惑との関連を指摘しています。

10月に解任された李尚福前国防相も、装備品の調達をめぐる汚職に関与した可能性が指摘されているほか、今月27日には3つの軍需企業の幹部も、中国の国政助言機関である「政治協商会議」の役職を取り消されています。

香港メディアは軍の幹部が一斉に解任されるのは極めて異例だとして、汚職が軍内部の広い範囲に及んでいるのではないかと分析しています。