
1961(昭和36)年にはこうした郷土への思いがいっそうかきたてられる大きな仕事が舞い込みます。志功にとって初めての挑戦となる壁画の制作です。アイヌの祭りから発想を得た大作で、青森県庁の新庁舎完成を記念し正面玄関の入り口に設置されました。

こちらは、志功も気に入り、生涯大切にしたという作品。東北地方で古くから信仰されてきたおしら様を題材にしていて、縄文をイメージさせる模様で彩っています。

※1971(昭和46)年7月28日 棟方志功
「日本を土台にした、特に東北、やませの風を背負った大きい東北の命がけを土台にしたもの。これは世界のどこにもない。そういう美術のあり方を表現する」