事前登録で情報共有を行う仕組み…

富山市の担当者は、“事前の登録”を広げたいと話します。

瀬川健太郎主任:「いかに多くの方に知っていただいて万が一の時に備えて事前に登録していただくかというところが課題かなと思っています。100パーセント登録につながっているわけではないですし、もちろんこの制度を知らないという方もおられるということですので引き続きより多くの方に知っていただくために周知が必要だと考えています。」

警察のネットワークからも、富山市のネットワークからも情報を得ることができないまま、片口さんは1人20キロを移動し、命を失うことになりました。

一方の富山県も…。

「富山県認知症高齢者等の行方不明・身元不明に関する広域連携要領」と題する連絡の流れが書かれたフロー図があります。

富山県が主導する形で、認知症高齢者の行方不明について迅速に対応するため、警察と自治体が早い段階で「連携」、市町村や都道府県をまたいだ行方不明事案に対応するため、県を通じて県内の他の市町村、さらに近隣県やそれ以外の都道府県にも連絡を取り合う仕組みまで作っていました。

富山県警と富山市の「連携」は行われたのでしょうか?

記者:「行政との連携はどの段階でどのように行っているんですか?」

富山県警 人身安全少年課 布村雄斗 次席:
「行政との連携についてはですね。受理段階においてSOSネットワーク、市町村でもやっておられるSOSネットワークに加入しておられる方においてはその場でどんどんネットワークで情報共有がなされます。ネットワークに加入しておられない方につきましては関係する市町村、消防署や消防分団に対してですね、ご家族からの要望を伺って情報提供を行い連携を図っているところであります」