マグロ・カニ・エビ・イクラ・・・年末年始の食卓を彩る海の幸。
せっかくなら美味しく食べたい!
築地魚河岸で買い物代行を行う「築地のサブちゃん」代表・百石弘澄氏おすすめの店で、目利きポイントや、旨みを損なわない解凍の仕方など、プロの技を教わります。

【マグロの目利き】ポイントは「スジ」

まず伺うのは、1927年から築地に店を構えるマグロ専門の仲卸「樋栄」。
冬は特に脂の乗りがよく美味しいマグロ。
スーパーなどでも柵の状態で売られていますが、目利きのポイントは?

マグロ専門仲卸「樋栄」楠本康太さん:
同じ部位でも『スジが強い』『スジが弱い』というのがある。できるだけスジが弱い場所が食べやすい。

見るべきは「スジ」。
曲がって入っている⇒スジが強い
均等・平行に入っている⇒スジが弱い

スジが弱い方が食感がなめらかで、より美味しくマグロが楽しめます。

さらに切り方にもポイントがー

マグロ専門仲卸「樋栄」楠本康太さん:
スジに対して包丁をできるだけ直角に入れた方が見た目もきれいですし、スジも立たないので食べやすい。

スジに対して平行に切ると、スジが長く残ってしまい、食感が悪くなります。
スジに対して90°(直角)に包丁を入れると、スジを短く切ることができ、噛んだときに硬さを感じにくくなるのです。

冷凍のマグロ柵を美味しく食べる解凍方法は?

マグロ専門仲卸「樋栄」楠本康太さん:
食べる前日にキッチンペーパーでマグロ柵を軽く包み、保存容器に入れてチルド室で解凍するのが一番いい。

マグロの解凍に適した温度帯は0℃。その温度を満たしたチルド室が良いそうです。

【ブリ】刺身は買うタイミングに注意!

出世魚であることから出世祈願の意味が込められているブリ。

「築地のサブちゃん」百石弘澄氏:
ブリの季節が来ているのもあって、柵や半身で買って大人数で楽しむお客さんもいます。

特に日本海側の天然ブリは今が旬。ブリを買う際に気を付けることは?

「山治」大石忠弘店長:
どうしても脂が多い分、色変わり(劣化)が激しいので、お刺身で食べたい場合であれば、差し迫ってから買った方がいいと思います。

脂分の多いブリは、できるだけ食べる間際に購入するのがおすすめです。
刺身の場合、冷凍すると解凍時に旨みが逃げてしまうため、冷蔵保存。
空気に触れないようペーパーなどで包んで保存し、食べる際は色が変わったところを削るといいそうです。

照り焼きや煮物に使う切り身の場合は、冷凍保存でも大丈夫。
脂の乗ったカマに近い部分は塩焼きに。
背中側の切り身は、身と脂がバランスよく入っているので照り焼きに向いています。