大阪までの全線開通へは課題山積

日本で初めて建設された、東京と大阪をつなぐ東海道新幹線。
日本海側を通る北陸新幹線は利便性の向上はもとより、南海トラフ地震などの災害が発生したとき、日本の大動脈である「東海道新幹線」の代替ルートとしても期待されています。

敦賀以西の区間は、政府・与党のプロジェクトチームの計画では福井県小浜市付近を通って京都、そして京都府京田辺市を経由し新大阪を結ぶルートに決まっています。いわゆる「小浜・京都ルート」です。

一方、去年10月1日に行われた加賀温泉駅でのセレモニーで「お互い手を取り合ってよくしていく、これが大事。あとは米原ルートでぜひお願いします、気合を入れて」と発言した石川県加賀市の宮元陸市長のように、早期の全線開業を実現するため琵琶湖を挟んで反対側を通る「米原ルート」への変更を求める声も少なくありません。かつてルートの候補に挙がっていた「米原ルート」。なぜ未だに推す声が燻り続けるのでしょうか。