「成績の上がる子」は?明確な目的で、効果的に点数を上げよう

ーーうーん、どの子もいいような…。
西岡壱誠さん
「実は、Cが成績が上がる可能性がもっとも高いです。決定的な違いは、ズバリ『目的』があるかないかだといえます。
もし一日の勉強終わりに『君、今日は何を学んだの?』と聞かれたら、Cの子は『英単語を100個覚えました。今出題されても70個ぐらい、明日復習すれば100個全部答えられそうです』などと、成果を報告できるでしょう。
一方でAの子は、目的がないまま英語の参考書を1時間とか2時間とかペラペラめくり、それを勉強だと解釈してしまっているかもしれません。これだと、成績はなかなか上がらないんですよね」
ーー目的を持ち、成果をだすのが大切なんですね。ではBの子はどうでしょう?数学を3問というのは、目的とよべないのでしょうか?
「これは『参考書を終わらせること』が目的になってしまっています。成績を上げたいなら『ベクトルの分野を得意にするために3問解く』とか、成績を上げるための明確な目的にすべきなんです」
ーーなるほど。受験生は希望する学校に合格したい!という大きな目的はあるでしょうが、そのために今日はどういう勉強をすべきかという視点で、日々の細かい目的をもつことが大切なんですね…。どうやって細かい目的を設定したらいいのでしょうか?
「基本的に入試は点数の勝負です。僕の周りでは、目標点数を決めずに受験したという東大生は見たことがないですね」
ーー「目標点数」ですか?満点を目指して、どんな問題にも対応するのではないんですか!?
「違います。例えば東大は全科目の合計で6割取れたら合格できると感じています。逆にいえば4割は落としてもいいので、『この苦手分野は点が取れないから、あの得意な分野でたくさん点を取ろう』とか、細かく目標設定してから勉強する必要があります」