日本と中国との交流に際しては、新潟空港から中国へ向かう「上海線」を利用すると便利なのですが、その利用は伸び悩んでいるようです。

上海線の利用者は、新型ウイルス禍前の2018年度でおよそ1万8000人。
新潟空港の国際定期便の中で最も利用が少ない路線でした。
2023年8月には新型ウイルス禍による運休も終わり、現在週2便が運航していますが利用は回復していません。

背景の一つと見られるのが、ビザの問題です。
新型ウイルス禍の以前には、渡航期間が15日以内の場合にはビザの取得は免除されていましたが、今はそれがなくなっています。

上海に進出しているある県内企業は「ビザ取得の手間がかかり、上海線再開後も社員はほとんど行き来していない」と話していました。
ビザの代わりとして、外務省でビジネスでの渡航手続きを簡略化できる制度もありますが、別の企業は「その申請に時間がかかるためネックになっている」としています。

新潟県交通政策局の太田勇二局長は、「日中間の課題とは切り離して、さらなる民間交流を期待したい」とし、ビザ免除措置の再開を望みました。

「行く方の利便性の向上にはつながるので、ビザなしに戻ってもらいたいなという思いはあります」

さらに、新潟-上海線については「利用促進に向けてインバウンドの観光セールスを積極的に行い、増便を働きかけたい」と話しています。

「以前には4便だった時期もあるので、また搭乗率をどんどん上げて増便を働きかけていきたい」

新潟空港では、1月15日に中国ハルビン線も運航を再開する予定です。