福島県の今年1年を振り返る、シリーズ「2023ふくしま」。3回目は「復興と政治」です。福島にとって、大きなターニングポイントとなった処理水の海洋放出に加え、今年は、県内すべての復興拠点で避難指示が解除されました。原発事故から13年。いまなお残る課題について考えます。

住民説明会に参加した女性「私たちが素人だからといって、バカにしないでいただきたい、はっきり言って。きちんとした回答をしてください。」

19日、福島市で開かれた処理水に関する住民説明会。処理水が放出されてから福島市で開かれるのは初めてで、およそ60人が参加しました。放出から4か月が経過しましたが、参加した住民からは、厳しい声が相次ぎました。

議論が始まってから、およそ10年。今年8月、処理水は海に放出されました。放出は、1回につき約7800トン。今年は3回にわたって、処理水が海に流されました。こうした中、中国などが日本産水産物の輸入を規制。10月の中国向けの輸出額は、去年に比べて8割以上、減少しました。