「仕組みは『脱税の犯罪スキーム』と同じ」

ーー運用の問題、支出側と収入側といろんな問題があって、まずはこの支出。個々の議員たちにどう配るかという話ではあると思いますが、ここが全く見えないわけですよ。「こんなにブラックボックスなの?」と思ってますけれども。
日本維新の会 藤田文武幹事長:
まだ政治の世界では私はあまり体験していないんですけど、現金をどんと配るという文化が多すぎると思うのです。うち(日本維新の会)は、僕が幹事長でお金をお渡ししてるんです。活動費を皆さんに決められたルールで政党交付金の中からいろんな支部に分配してるんですけど、全部振り込みですね。まずそういう、渡した・渡されたの記録が残る形でやるというのは自分たちを守る意味でも非常に重要ですね。それはそういうふうにしていった方がいいとまず思います。今回の件は、パーティー券を売れていないことにして、派閥の方に報告をして、それをまず自分の懐に入れること、それから派閥が売り上げを過小報告して売り上がってないようにして、その差額を裏金にしていたという2段階で、個人の方と組織の方と両方ですけれども、これはルールを厳しくしたり、例えば厳罰化をしたりとか、またはそういう記録の帳簿を、例えば、チェック機能を働かせるみたいなことはできるのですが、これはいわゆる脱税の犯罪スキームと同じなんですよ。例えば脱税っていうのは経費を多く出して、税金を少なくするか、売り上げを少なく見せるかの2つがほとんどですから。よくあるじゃないですか、現金商売のところで、今日は5万円売り上げたけど、2万円を売り上げたことにするというのと同じなんですよ。だから脱税スキームなんですね。だからこれについては犯罪行為ですから、基本的にそれは徹底的に抑止するっていうことと同時に、そういうことが発覚した場合はもう徹底的に糾弾して潰してしまうということは必要だと思います。そういった意味で、厳罰化というものについては検討すべきだろうというふうには思います。
パー券収入に「“外部監査”が入る仕組みを」
ーー20万円以下のパーティー券購入については、支払者の指名を記載しなくて良いというようなことが不正の温床になるわけですよね。そういうものに対して規制を厳しくするというアイデアもあるそうですね?
日本維新の会 藤田文武幹事長:
今ですね、ちょうど維新の会の中でも、私と音喜多政調会長が中心となって、政治資金規正法をどのように改定したらもう少しちゃんと規律が守られるように抑制できるようになるのかと、そして透明性が担保できるかという議論はもう既に始めてます。その中で例えば厳罰化ですとか、全部ちゃんと公開しようっていうことから一部公開、または僕らがこれ重要だなと思ってるのは「第三者がちゃんとチェックできるフィルター」がかかってないこと。だからやりたい放題なんですね。例えばパーティー券もおっしゃられたように、(購入代金)20万円以下は報告の義務もないという形で、私なんかはそれは全部帳簿につけて提出すると。ただ、それを全部、全世界に公開するかどうかは、また「一定のライン」を引けばいいと。公開っていうのも、結構別の議論があってですね。例えば個人だったら名前が出るラインになると、個人の住所とか名前とか載るんです。最近は、そういったところに週刊誌の人が一般人の家にピンポンって行ってですね、根掘り葉掘り聞くと。別に悪いことしてなくても嫌ですよね。そういうようなことも引き起こしてるので、このプライバシーの時代に個人名と住所っていうのが載ること、またそのラインをどうするかっていうことは、僕は冷静に検討すべきだとは思います。ただ自分たちの個人または組織が、売り上げを、そのパーティー券の収入をすごくざっくりとした形でしか報告しなくていいという仕組みは、確かに不正の温床にはなり得ると思いますので、しっかりとした記録を持って、いわゆる民間企業に置き換えるなら『外部監査』みたいなものがね、ちゃんと入る仕組みを作るべきなんじゃないかなというふうに思います。
ーー”外部監査”っていうのは、国会の中に作る?それとも政党の中に作る?
日本維新の会 藤田文武幹事長:
例えば企業だったら収支があって、それに対して外部監査が入って、何かあったら税務署がチェックで入ってくるという仕組みですよね。例えばパーティーだったら選挙管理委員会に提出するんですよ。 収支報告を、例えば選挙管理委員会に報告するときにパーティー券の売り上げも。今って合計額しか書かなくていいんですね。20万円を超えた人だけお名前を書くんですけど、それ以外も報告をすると、全部。それを例えば国でいう会計検査院みたいな機関がちゃんとチェックをして、適正化をチェックをするというフィルターを例えば通すとか、そこでおかしかったら突き返されるという「一定の抑止力」は正当に運営されることが全ての制度において多分大事なので、例えば外部監査的なね、第三者がチェックをして、それの是非をちゃんと指摘ができる。今指摘できるものがないので、それは必要なんだろうなと思います。














