イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まった10月7日以降、パレスチナ自治区ガザで死亡した人の数が2万人に達しました。

ロイター通信によりますと、20日、ガザ南部のラファでは病院の近くにイスラエル軍による空爆があり、多数の負傷者が搬送される様子が伝えられています。

イスラム組織ハマスは日本時間のきょう未明、戦闘が始まって以降、ガザで死亡した人の数が2万人に達したと明らかにしました。死者の中には、子ども8000人が含まれるということです。

犠牲者が増え続ける中、イスラエルは人質の解放に向け、ハマス側との水面下での交渉を行っているとみられますが、20日、解放の見通しについて問われたアメリカのバイデン大統領は「現時点では予想できないが、我々は強く求めている」と述べるにとどめています。

また、アメリカのブリンケン国務長官は20日、「イスラエルはハマスの脅威を取り除くことと、ガザの民間人の犠牲者数の増加を抑えることのどちらかを選ぶ必要はない。イスラエルには双方を行う義務があり、双方を行う戦略的利益もある」と指摘しました。

そのうえで、イスラエル軍によるガザでの作戦が、▼ハマスの指導部の殺害や、▼地下トンネルの破壊など、標的を絞ったものに移行することへの期待を改めて示し、「実現すれば民間人の被害も大幅に減るだろう」と話しました。