自民党・安倍派の政治資金パーティーをめぐるキックバック・裏金疑惑で動いているのは、政権を監視し、時には揺るがしてきた東京地検特捜部。今回の裏金疑惑に捜査のメスはどこまで入るのか、その動きに注目が集まっています。特捜部とはどんな組織で、どのような捜査を行い、今、何を狙っているのか?『日本最強の捜査機関』と呼ばれる特捜部の実態について、元大阪地検検事の亀井正貴弁護士が解説。

――「日本最強の捜査機関」と言われ、政治や企業など社会に影響を与える事件を捜査、起訴することが多い東京地検特捜部。特捜部の人たちは今、アドレナリンが出ていたりするものでしょうか。

(弁護士 亀井正貴氏)だと思います。重責を抱えてますし、この事件は滑ることができないし、功績をあげれば、それなりに地位を高めることができますから、皆やる気いっぱいだと思います。全国から応援検事呼んでいますがこれは大変な話で、地方では、普段4~5人で実務を担当するわけです。1人を抜いてしまうと、残りで実務を目いっぱいやることになるので、わかった上で東京地検は応援取ってますから、それなりに責任を持った上で、やるんだという姿勢だと思います。取り調べ対象は膨大ですし、証拠も膨大ですし、滑れない事件です。