メジャー史上最高額となる7億ドル(約1015億円)でのドジャース移籍が決定した大谷翔平(29)が15日(日本時間)、本拠地のドジャー・スタジアムで入団会見を行った。

会見の中で「勝つことが僕にとって今一番大事なことかなと思います」と話した大谷。優勝するには何が大事か問われると、「経営陣も選手もファンも、全員が同じ方向を向いているのが大事だと思う」と話し、ドジャースでは当然優勝を目指すが「その途上で優勝に欠かせなかったと言われる存在になりたい。そういう期待を込めた契約だと思うので、その期待に応えられるように今後も全力で頑張っていきたい」と口許を引き締めた。

ドジャースは過去10年で9度の地区優勝を果たすなど、2013年から11年連続でプレーオフ進出を果たしている。20年にはワールドシリーズも制した。そんな超名門の口から飛び出した言葉が、大谷の心を動かしたようだ。ドジャースとの面談で、心に残る言葉があったという。「ドジャースが経験してきたこの10年間は、全く成功ではないと言っていた。それだけ勝ちたいという気持ちが強いんだということは印象に残った」。

自身もエンゼルスで6年を過ごしたが、プレーオフに進出することはできなかった。日頃から「優勝したい」「ヒリヒリした9月を過ごしたい」と口にしていた大谷。常勝軍団と呼ばれても尚、上を目指すドジャースの思いに、大きく気持ちを動かされたのは想像に難くない。

「エンゼルスに入団した6年前と今も気持ちは変わっていない。ドジャースにお世話になると決めた時も、ここからがチャレンジだと思っている」と語った大谷。来季は打者に専念するが「おおむね予定通りに来ている。スプリングトレーニングでしっかりゲームに入れる準備ができていれば、開幕にも十分間に合う」と話した。自身初のプレーオフ進出、そしてワールドシリーズ制覇へ。ドジャーブルーのユニホームに身を包んだ「背番号17」から目が離せない。