DeNAからポスティングシステムでメジャーリーグ移籍を目指していた今永昇太(30)が日本時間10日、シカゴ・カブスと合意したと複数の米メディアが報じた。カブスには鈴木誠也(29)が所属している。

ナ・リーグ中地区のカブスは、昨季83勝79敗で地区2位。過去3回、ワールドシリーズで優勝している。2022年には広島からポスティングで移籍した鈴木誠也と5年総額8500万ドルで契約。過去には、藤川球児(2013~2014)、高橋尚成(2013)、上原浩治(2017)、ダルビッシュ有(2018〜2020)ら9人の日本人が在籍していた。今季までDeNAで共にプレーした左腕、エスコバー(31)も11月にカブスとマイナー契約を結んでいて、再びチームメイトとなる。

今永は今季22試合に先発登板し7勝4敗、防御率2.80、勝率.636をマーク。174個の三振を奪い、最多奪三振のタイトルを獲得した。2022年6月の日本ハム戦では、札幌ドームで初のノーヒットノーランを達成している。

メジャーを志す契機となった侍ジャパンでは、初代表の17年アジアプロ野球チャンピオンシップで予選の台湾戦に登板し、6回12奪三振の好投。19年にはプレミア12の代表に選出た。さらに23年のWBC(ワールドベースボールクラシック)では第2先発としてフル回転。決勝のアメリカ戦に先発するなど3試合に登板し、6回7奪三振と、メジャーのボールにも対応していた。

12月初旬のウィンターミーティングでは、代理人を務める長谷川嘉宣氏が「10球団強と交渉を開始した」と話し、1月4日には米スポーツ専門局「ESPN」が契約総額が1億ドル(約143億円)を上回る可能性があると報道。交渉期限が日本時間12日の午前7時と迫っていた。

■今永昇太(いまなが・しょうた)
1993年9月1日生まれ、福岡県出身。身長178cm・体重86kg、左投/左打
北筑高校を卒業後は駒澤大学、2015年にドラフト1位でDeNAに入団。2022年6月にはDeNA初となるノーヒットノーランを達成。今季は22試合に登板7勝4敗、防御率174奪三振、防御率2.80、通算では8年間で主に先発として165試合に登板し、64勝50敗、防御率3.18の成績