今の保険証が、2024年秋に廃止されることが表明されました。
トラブルで失った信頼を取り戻すことはできるのでしょうか?
自治体の情報システムや、国と地方自治体の関係などに精通している日本政策総研理事長の若生氏に聞きます。

マイナカード総点検 紐づけ誤りは8351件

12月12日、個人情報の紐づけ誤りなどのトラブルが相次いだマイナンバー情報の点検結果が発表されました。
約8206万件の登録情報のうち、0.01%にあたる8351件の紐づけ誤りがあったことが示されています。

点検結果をふまえ、岸田総理は
「法令に基づき、予定通り現行の健康保険証の発行を来年秋に終了し、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行することといたします」
と述べ、いまの健康保険証について来年秋に廃止する考えを表明しました。

恵俊彰:
いろいろ問題が起きていただけに大丈夫かなと思ってる方が多いと思うんですが、大丈夫なんですか?今の保険証がなくなって。

日本政策総研理事長 若生幸也氏:
今回行われた紐づけの総点検は、皆さんの不安払拭のためにミスをほぼ洗い出したという形です。実際、誤登録は0.01%と、かなり数としては少ないわけです。
もちろんなければない方がいいんですけれども、高負荷な状態でいろいろ紐づけをしていく中では、ミスは相当少なかった方だと理解しています。

恵俊彰:
今もマイナンバーで保険証を使っている方はいらっしゃると思うんですけど、圧倒的に持ち歩いている方が少ないと思うんですよ。
薬局でも病院でも今の保険証で対応なさっている方が多いと思うんですけど、廃止されたら皆さんマイナンバーカードを持ち歩かなきゃいけなくなります。そこは大丈夫でしょうか?

日本政策総研理事長 若生幸也氏:
保険医療の中で、こぼれ落ちる人を少なくするためということで「資格確認書」というマイナンバーを持たなくてもできるという仕組みを入れたりしていますので、マイナンバーカードを必ずしも持ち歩かなくてもいいという体制になっていくとは思います。

「マイナカードは持ち歩いていない」街の声はー

今の保険証が終了となることについて、街の人に聞きました。

50代会社員【マイナ保険証 未使用】
「今はまだマイナ保険証に変えていなくて普通の保険証です。免許証を持っているので、身分証明書としての機能にはそんなに魅力を感じないので、今のまま保険証として使えれば、そのままの方がいいと実は思っている」

40代会社員【マイナ保険証 未使用】
「マイナ保険証に移行はしてないですけど、もう決まったということで移行する予定です。システムエラーなどトラブルがないかなという心配はありますけど」

30代会社員【マイナ保険証 移行済み】
「私自身はマイナンバーカードを持ち歩いていないので、使う時は現行の保険証です。なくすと大変なのと、特に持ち歩くメリットがないじゃないですか。使うときだけ出せばいい」

マイナ保険証を実際に利用している方は、現時点では少ないようです。