■日本代表への再チャレンジ「絶対に選ばれる!自分からチャンスを掴みにいく」
今年9月、荒木が目標の1つとしていたOQTが代々木第一体育館で行われた。男子日本代表が16年ぶりに自力での五輪出場権を獲得し、日本中が熱狂の渦に包まれる中、女子日本代表は惜しくも五輪出場権を獲得することはできなかった。

自分が出ていたかもしれない舞台で戦う代表選手たちの姿を彼女はどういう気持ちで見ていたのか。「その頃は自分もバレーボールを始めて前向きな考えになれた時期でもあったので、もちろん、“自分が選ばれたかった”って思いながら見てたのが正直なところですけど、一度一緒に戦った仲間たちなので、そこはもう応援する気持ちで見てました」。
”自分が選ばれたかった”奇しくも荒木にとっては自分の手で五輪出場権を獲得するチャンスが残された形となった。荒木の2024年、オリンピックイヤーに向けた意気込みを聞いた。
「まずは怪我を完治させて、ベストなコンディションでまた代表に選出されるっていうことが一番の目標です。“絶対に選ばれる”っていう気持ちで今後も取り組んでいこうと思っています。五輪は本当に目標にしていた舞台なので、パリを逃すとまた4年後なので次を逃すわけにはいかない。できる努力は最大限にして、再チャレンジというかまた新たな気持ちで、自分からチャンスを掴めるように頑張ります」と意欲を見せた。
現在、荒木が所属する久光スプリングスはリーグ2位、皇后杯も準決勝に勝ち上がっている。2シーズンぶりのリーグ優勝、2018年以来の皇后杯を狙う久光にとって、荒木の完全復帰は欠かせないピース。
コンディションについては「あとひと踏ん張り、もう少しで(体の状態を)うまく持っていけるかなって思います」と完全復活に期待がかかる。

プレー中のかっこよさとは裏腹に、人懐っこい性格で誰からも愛されるキャラクター。取材中、荒木の周りは常に”花”が咲いたような明るい雰囲気に包まれていたのがとても印象的だった。持ち前の明るさで、女子日本代表の2024年、女子バレー界の未来も色鮮やかに”彩”る存在になって欲しい。