「キックバック」は安倍派にとどまっているか?
――「キックバック」は安倍派にとどまっていると思いますか。
(上脇博之教授)僕は安倍派だけではないだろうと思う。途中からやめたっていうところがあるかもしれないけど、やはり手口が蔓延していましたので、清和政策研究会だけじゃない可能性があるということで、徹底して他派閥も含めて、捜査を尽くしていただきたい。20万円を超える、どう考えても見過ごすはずのないものが大量に(不記載が)あるということは、どう考えても裏金のためにやってるとしか思えないんです。
(上脇博之教授)僕はやっぱり、大きな約束違反があると考えています。どういうことかというと、1994年に「綺麗な政治にしましょう」と言って、政治改革があったんです。リクルート事件とかゼネコン汚職とかそういうのがあったので、(企業献金をやめて)政党交付金という税金を各政党に交付しましょう。それによって綺麗な政治を実現しようとなった。
(上脇博之教授)ところが、こんなことが起きたわけですから、国民の税金を、政党交付金として交付するのをやめてもらうのがまず第一。パーティについても、こんなことが起こるんだったら、パーティーもやめる。やるとしても、企業が大量にパーティー券を買うのはやめる。あるいは政治団体が大量にパーティー券を買うのをやめさせないと、同じことを繰り返すと思います。

――岸田文雄総理は、政治資金パーティーの自粛方針を明らかにしたり、安倍派を政府の要職から外すというような対応も考えているようです。
(上脇博之教授)何のためにそんなことを。自粛は”一時的にやめる”という意味です。ほとぼりが冷めたらまたやる、反省していないんですよ。仮に、閣僚とか党の役員を交代させるとしても、その前に説明責任を果たす必要があるんじゃないですか。自民党の5つの派閥はきちんと記者会見をしてない。「精査して説明します」って言うけど、そこで終わっちゃってる。きちんと政治改革をやり直すような案を出してください。やっぱり、党できちんと処分します、ということをやらないと、信頼は回復しないと思います。














