鳥取県鳥取市の小さなケーキ屋さんが作った一冊の絵本「くーたんのがっこうっていいな」。
ケーキ屋さんが「絵本」を作った理由・・・そこには、コロナ禍でストレスを抱える子どもたちへ〝励まし〟のメッセージが込められていました。
(絵本朗読)KOONeeds 酒井百代さん
「あの夕陽、目玉やきののったハンバーグに似てないかい? あー今日の夕ごはんハンバーグでもいいなぁ。」
クマのくーたんが、夕陽をおいしいハンバーグに例えると男の子はだまりこんでしまいます。(くーたんのがっこうっていいな」)
絵本「くーたんのがっこうっていいな」は、3月に出版されました。
絵本を作ったのは、鳥取県鳥取市にある小さなケーキ屋さん「KOONeeds(クーニーズ)」。
店に入ると、おいしそうなケーキが並んでいます。
クマをかたどったケーキ「くーたん」。

店に鎮座する、大きな「くーたん」のぬいぐるみ。
子ども好きの店主の考えで、店にやってくる子どもたちが喜ぶような店作りをしています。
KOONeeds 酒井百代さん
「コロナが始まるまではお父さんお母さんとこどもたちが店内でケーキを選んだりして喜んで、見られたりする笑顔とか声が店内に響いていたんですけど。」
しかし、新型コロナウイルスの感染が拡大すると、店の様子が変わりました。
ケーキを買いにくるのは大人だけで、あんなに喜んでいた子どもたちは車の中で待っていたり、家で留守番していたりで、店に子どもたちの声が響くことはなくなりました。
KOONeeds 酒井百代さん
「私も2人の子どもの母親なんですけど、やはり色んなことにコロナで制限がかかってしまったり、そういった子どもの世界でのストレスを感じているんだろうなと実感したことがきっかけとなって、元気を出して頂けたりするような絵本を作ろうと思ったのがきっかけです。」

聞けば、ケーキ屋さんに限らず、学校に行くことにも不安を感じている子どもがいるとのこと。
子どもたちを元気にしたいと、絵本「くーたんのがっこうっていいな」の製作が始まりました。
KOONeeds 酒井百代さん
「学校に行きたくないよと公園でしゃがみこんで、暗くなっている少年に対して、元気でポジティブなキャラクターのくーたんが、少しずつくーたんのキャラクターによって男の子を元気づけて、さあ学校が楽しみになるようなお話です。
KOONeeds(くーにーず)はプロデュースの形で、プロのイラストレーターとやりとりしながら、およそ1年かけてイラストやストーリーを練り上げ、5000部を自費出版しました。
(絵本朗読)KOONeeds 酒井百代さん
「ぼくなんて、いつも大キライな学校のことばかりかんがえてしまうのにさ、ねぇ、きいているの? くーたん!」