ユニクロのデザイナーから独立した理由「たくさん売れる服よりも...」

大学で上京し、その後は手に職をつけたいと、もともと小さいころ裁縫が好きだったことから洋服の世界へ。
服飾の専門学校で学んだのち、大手アパレルの「ユニクロ」に入社しデザイナーになります。働く中「たくさん売れる服よりも1つのものをじっくり制作したい」との思いが湧き起こり、3年目に独立。知人から依頼されたウエディングドレスのデザインをきっかけにブライダルの道に進んだのです。
(横畑早苗さん)
「こちら(【画像④】)が、私が作った1着目のドレスになります」
「装飾的なものが基本的にはウエディングドレスでは良し、とされがちなので、『シンプルなドレスと言えば』っていう立ち位置を目指して、作り続けてます」
「花嫁様を支えられるのが誇り」

横畑さんのドレスは、シンプルな美しさを追及したスタイルです。
そんな横畑さんのドレスを着たいと、店舗には年間1600人以上が訪れるといいます。2か月前に結婚式を挙げた女性は。

(ドレスを着た人)
「着てみたら、本当にこんなに自分の身体って綺麗に見えるっけみたいなのが、すごく感動して、一回着ると忘れられなくなってしまって」
(横畑早苗さん)
「花嫁様を支えられているのは、ちょっと誇りに思うじゃないですけど。ウエディングドレスが、人と人を結ぶ繋がりになっているかなと思います」

開かれた「パリコレへの道」初挑戦での「後悔」
そんな横畑さんのウェディングドレスが、カナダにある将来有望なデザイナーを支援する団体の目に留まり、今年3月のパリコレ行きの切符を手にしたのです。
しかし喜びを胸に挑んだ初めてのパリコレは、思うようにはいかなかったと今でも悔やんでいます。

(横畑早苗さん)
「海外の180cm~190cmに近い方に着せた時の見え方っていうのを、分かっていたはずなんですけども、思っていた以上に全然見え方が違ったんですね」
「そうなった時に、シンプルの良さが伝わるより前に、本当に寂しく見えてしまった部分もあったりとか」

2度目のパリコレで目指すのは…「心が動く感じ」
そして、再び声がかかった来年春の2度目のパリコレ。今回は「シンプルさ」を残したまま、より挑戦的なデザインに舵を切りました。
(横畑早苗さん)
「背中がざっくり開いていて、例えば風が吹いたりすると、ここの後ろのスカートだけ、ふぁっとなびく様な、こういうデザイン(【画像⑤】)になっています」
「視覚的に、一瞬見たら『うわっ』みたいな。なんかそういうちょっと、心が動く感じっていうのをやりたいなと思っています」
