タイヤ脱落事故のうち94%は『左後輪』なぜ?

大型トラックやバスなどのタイヤ脱落事故は2022年度、統計をとり始めてから最多となる140件発生していて、このうち、左後輪の脱落は94%にものぼります。今回の八戸市の事故でもタイヤが外れたのはトラックの左後輪2本でした。なぜ左後輪の脱落が相次ぐのか…。

運送業者に対して安全管理の支援などをする一般社団法人運輸安全総研トラバスの阪本浩毅代表理事は、複数の要因が重なり左後輪がダメージを受けやすくなっているとしています。1つ目は、道路の形状です。

排水をしやすくするために道路は中央部が高いことが多く、低い場所にある左側のタイヤはより荷重が大きくなります。2つ目は、カーブを曲がる時の負担。

右折と比べて左折は曲がる角度が大きく、左後輪にはよじれるように力が働くため、大きな負荷がかかります。
運輸安全総研トラバス 阪本浩毅代表理事
「左に曲がるときはどうしてもゆっくり曲がるので、左の後ろのタイヤが軸になる。どうしても回転しないまま曲がる。よじれて大きな荷重がかかる」